

【開催レポート】IT・システム開発企業様向け「参加型・事業方針発表会ワークショップ」~心理的安全性とAI活用で自発的な組織へ~
毎年恒例の「事業方針発表会」や「キックオフミーティング」が、経営層からの単なる情報伝達の場になっていませんか? 今回は、組込みシステム開発や業務システム、AI開発などを幅広く手掛けるIT・システム開発企業様にて実施した、「参加型・事業方針発表会ワークショップ」の事例をご紹介します。
1. 開催の背景と課題
こちらの企業様では長年にわたり、経営層から社員へ方針を伝達する形式で発表会を実施されてきました。しかし、一方通行のコミュニケーションにより、社員の皆様が「聞くだけ」の受動的な姿勢になりがちであり、部門を超えた横のつながりも希薄であるという課題を伺っておりました。
社長からは**「形骸化した儀式を打破したい」「失敗を恐れず、自分ならどうするかを考えられる自発的な社員を増やしたい」**という思いをお預かりし、今回のワークショップ企画がスタートしました。
2. コンセプト:「儀式」から「対話(ダイアログ)」へ
本ワークショップは、**「〜心理的安全性を醸成し、自らの一歩を踏み出すキックオフ〜」**をコンセプトに、以下の3つを柱として設計しました。
- 心理的安全性の土台づくり:会議冒頭に自分の状態を話す「チェックイン」を導入し、誰もが安心して発言できる環境を構築。
- 部門の壁を越えた「横のつながり」の強化:普段接点の少ない他部門の社員同士を意図的に混ぜて対話を実施。
- 「やらされ仕事」からの脱却:最後に「自分(たち)ならどうするか」を言語化し、翌日からの行動変容(自発性)につなげる。
3. 当日のプログラムとハイライト
当日は全社員が一堂に会し、プログラムを実施しました。
💡 双方向ツール「Slido」を活用した方針発表
経営層からの事業方針発表の時間は、リアルタイムアンケートツール「Slido」を活用しました。参加者が自身のスマートフォンから匿名で質問やコメントを投稿できるようにしたことで、大勢の前で挙手して発言することに抵抗がある社員でも安心して意見を表明でき、事後アンケートでも「リアルタイムで意見を書き込めるので参加意欲が続いた」「皆さんの意見が見れるのが面白かった」と好評でした。
🗣️ START/STOP/CONTINUEを用いたグループ対話
グループワークでは、会社の方針を自分たちのチームに落とし込むため、「新しく始めること(START)」「やめること(STOP)」「続けること(CONTINUE)」のフレームワークを用いて個人の思考を発散しました。その後のグループ対話では、単なる不満(STOP)で終わらせず、お互いに深掘りして改善案(START)へと変換する時間を設け、チームとしての熱量が高いキーワードを選び出しました。
🤖 生成AIを活用した「ミッションステートメント」作成
ワークの後半では、抽出したキーワードを**スマートフォンの生成AIに入力し、キャッチコピー案を大量に出させる「AI共創タイム」**を導入しました。AIの出力結果(言語化のバリエーション)をヒントにしながら、最終的に人間の言葉でチームのスローガンやミッションステートメントを言語化していただきました。
4. 参加者の声(事後アンケートより)
事後アンケートでは、多くの社員様から高い満足度を獲得し、次年度以降も参加型を希望する声が多数寄せられました。
- 「聞くだけではなく、社員参加型なのが有意義だった」
- 「グループでそれぞれが考えていることを知れた。同じような思い(課題感)を持っていることを知れてよかった」
- 「AIってすごい。皆がAI利用に積極的になっていた」
- 「普段交流のない方と関わることや、皆さんの考えに新たな発見があった」
- 「仕事をする上で不要とされるものをなくすことができれば、時間が生まれ、新たなアイデアや人材育成などに注力できることに気付いた」
5. ファシリテーターの所感
「儀式」になりがちな方針発表会ですが、チェックインを導入して心理的安全性を高めることで、参加者の皆様が生き生きと意見を交わす姿が非常に印象的でした。若手リーダーの皆様に各テーブルの進行を委ね、さらにAIを壁打ち相手として活用したことで、「不満」が「改善案(次はどうする?)」へと見事に変換されていました。明日からの組織の「熱量」を生み出す素晴らしいキックオフの場になったと感じております。
💡 【オプション企画】「ワールドカフェ」を取り入れたプランのご案内
今回は各グループ固定での対話ワークを実施しましたが、さらに組織内の「横のつながり」や「知恵の結集」を加速させたい企業様には、「ワールドカフェ形式」を導入したバージョンもご提案可能です。
ワールドカフェ(World Cafe)とは? 「カフェ」のようなリラックスした雰囲気の中で、一定時間ごとにメンバーの席替え(ラウンド)を行いながら自由に対話を行うワークショップ形式です。 短時間でより多くの参加者(他部門の社員)と意見を交換できるため、「隣の部門が何をしているか分からない」という組織のサイロ化を防ぎ、組織としての一体感と相互理解をさらに深めるのに非常に有効な手法です。
自律型組織への変革や、社内の一体感を高める「参加型キックオフ」「社内ワークショップ」をご検討の企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

